先端医療研究センター(オープン)

平成17年度 第2回プロジェクト推進委員会 議事録

 

日 時:平成1759日(月) 午後6時〜7

場 所:記念館10階 同窓会室

 

出席者

中村眞一、堀内三郎、増田友之、久保田美子、高浪タカ子、吉野直人、近藤ゆき子、前沢千早、中屋敷徳、滝川康裕、中村元行、佐藤 衛、小笠原邦昭、吉田研二、久保慶高、泉本浩史、石島健、近田龍一郎、中賢司、石田陽治、佐藤譲、幅野渉、鈴木啓二朗、永田有希、黒瀬奈緒子、吉田課長、澤田

欠席者

藤岡知昭、平 英一、板井一好、柏葉匡寛、別府高明、利部正裕、高橋和宏、菅井有、友信、小宅達郎、金子能人、小浜恵子

 

議題: 

1.前回議事録の確認(増田教授)

 進捗状況の概要をORC鈴木まで電子メールで

 今後、議事録はHP上で公開したい

 

2.私立大学学術研究高度化推進スケジュールの確認(増田教授)

 

3.平成17年度予算配分についての説明。昨年度と同様に、基本配分と参加人数に応じて配分し

 た。中央経費分は今後、業績に応じて傾斜配分する。

 

4.プロジェクト進捗状況の報告

 今回はプロジェクトUの推進委員から昨年度までの研究成果と本年度研究計画についての報告

 があった。

 

プロジェクトT

老年疾患に対する新規分指標的治療/細胞治療の開発に関するトランスレーショナルリサーチ

 

@腎癌の発症機構の解明および新治療への展開 (泌尿器科 近藤)
昨年度の研究成果:発表論文1編。投稿準備中2編。
今年度の研究計画:後天性嚢胞腎での腎癌発生におけるpAkt, p27, PTEN, p53,
IGF-1Rの関与について検討中。今年中にSrc-PI3K-Akt-NFκB-TRFs, c-IAPspathwayについても検討予定。通常の腎癌については、vitamin D receptor, RXRs について検討中。また、腎癌の持つ生体免疫抑制作用について糖鎖、サイトカインなどを中心に検討予定。

 

A新規テロメア配列結合低分子化合物による悪性腫瘍の老化誘導療法の開発研究 (第二病理 増田)昨年度の研究成果:発表論文6編、印刷中2編、改訂中2編、投稿中1編、準備中1編。

現在、悪性膠芽腫におけるhTERT遺伝子の発現抑制機構におけるEGFR-MAPK-EtsPCK-AP1のスイッチング現象を検討中。

 

B経動脈内膜剥離術後過潅流の発生メカニズムと神経組織に与える影響の解明(脳外科 小笠原)

昨年度の研究成果:発表論文2編、改訂中2編、投稿中2編、準備中4編。

経動脈内膜剥離術後過潅流の発祥機序と予防法の確立を目的とする。今後、内頸動脈遮断により発生したフリーラジカル反応と術後過潅流との関連があるのか、内膜剥離術後にフルマゼニール及び15O-PETを用いて大脳皮質神経細胞の損傷度を、また超高磁場MRIにて得られるFractional Anisotropyを用いて大脳白質繊維の損傷度を丁両氏、術後潅流および高次脳機能障害との間に関連があるのか検討する予定。

 

C腎細胞癌に対する非破壊的幹細胞移植モデルマウスの作成とその応用(血液内科 石田)

昨年度の研究成果:発表論文4

MUC-1ペプチド特異的HLA-A2拘束性CTLクローンを樹立。A498担癌マウスにCTL細胞を輸注し、抗腫瘍効果と腫瘍細胞周囲のリンパ球の同定を行う。

 

D高齢者感染症に対する効果的粘膜免疫型ワクチンの開発(細菌学 吉野)

昨年度の研究成果:発表論文3編、準備中2編。

現在進行中の研究
1.リンゴポリフェノールによるコレラトキシンの弱毒化と粘膜アジュバント効果の維持。リンゴポリフェノールにより毒性の低減をin vivo(マウス)、in vitroで確認した。リンゴポリフェノールとコレラトキシンの併用により、抗原特異的抗体の産生を血清中および粘膜分泌液(糞便抽出液、鼻腔洗浄液)で確認した。
2.リコンビナントワクシニアウイルスベクターによる粘膜ワクチンの開発リコンビナントワクシニアウイルスベクターの経鼻投与により、全身組織および粘膜組織で液性免疫、細胞性免疫ともに誘導できることを確認した。

 

E子宮体癌に対するDNAメチル化をターゲットとした新しいスクリーニングの開発(産婦人科 利部)

子宮体癌症例の凍結組織からDNAを抽出し、Methylight法により候補とする癌遺伝子のメチル化を検討し、細胞診と組織診の結果と検討を行う予定。

 

F抗原提示細胞系におけるニコチン受容体の発現変化と機能(薬理学 近藤)

神経外組織における、特にマクロファージや抗原提示細胞におけるニコチン受容体の発現を検討する。

 

G急性骨髄性白血病ならびに骨髄異形成症候群における新規予後因子の探索と治療最適化の研究(先端医学研究センター 鈴木)

昨年度の研究成果:投稿準備中1編。

ハイリスク骨髄異形成症候群23例における5-nucleotidase(5-NT)の発現を検討し、5-NTの高発現例と生存期間に関連を見出した。今年度は、MDSの症例数を増やし、AMLにおける検討も行う予定。

 

5. その他

前回、欠席したP.D.永田由紀氏の紹介。

OCR機器保守担当の決定

FACS 永田

倒立顕微鏡・マルチサスペンションアレイ 小浜

全自動検体保存システム 黒瀬