先端医療研究センター(オープン)
平成17年度 第5回プロジェクト推進委員会 議事録
日 時:平成17年9月12日(月) 午後6時〜6時30分
場 所:記念館10階 同窓会室
出席者
中村眞一、増田友之、久保田美子、高浪タカ子、吉野直人、前沢千早、中屋敷徳、滝川康裕、佐藤 衛、小笠原邦昭、別府高明、吉田研二、石島健、馬場俊介(皮膚科代理)、中居賢司、菅井有、佐藤譲、金子能人、鈴木啓二朗、永田有希、澤田
欠席者
藤岡知昭、堀内三郎、平 英一、近藤ゆき子、板井一好、中村元行、柏葉匡寛、久保慶高、利部正裕、高橋和宏、近田龍一郎、友安信、石田陽治、小宅達郎、幅野渉、小浜恵子、黒瀬奈緒子、吉田課長
議題:
1.前回議事録の確認など(増田教授)
2.今回はプロジェクトTの推進委員から4月からの研究進捗状況の報告があった。
@ 臨床病理
· Review中1編、投稿中2編
· 腺癌の分離腺管におけるメチル化解析を進行中
A糖尿病代謝内科
· 炎症性サイトカイン(主にTNFα)のDNA多形性と2型糖尿病における血管障害の検討を進行中
· 臨床Data、合併症の重症度とTNFの多形性との関連(断面調査)
B法医学
· カルボニル化タンパクを指標とした個体老化の研究(法医学)
² 酸化ストレスで生じたカルボニル基をイムノブロット法で定性・定量的に検出することで,カルボニル化タンパクと加齢における生理的変化との関連性について分析している。
² 現在,試料に血清を使用し,イムノブロッティング→ECLにて発色後,抗体を除去し,再度CBB染色したメンブレンからスポットを切り出し,膜内消化をしたサンプル溶液をTOF-MSを使用して分析中.また,試料としての硝子体液,髄液を収集中である.
C臨床検査
· 受理3編
· 脳血管疾患発症の誘因となる頚動脈硬化症関連1塩基多型(SNP)の検索 独自に開発したLipa法を用いて頚動脈硬化で10 SNPs <GTR1 (A1166C), Apo E gene (R158C), ADRB3 gene (W64R), TIMP 2 gene (S101S), MTHFR gene (A222V), PAI1, LTA, Galectin など)について解析中。平成17年度中に解析結果を投稿予定(脳外科との共同研究)。
· 老年疾患の薬剤代謝関連SNPsの探索と個別化医療導入のための臨床評価 抗凝固療法薬であるワーファリン代謝に関連する遺伝子多型(CYP2C9*2および CYP2C9*3 のSNPs)の民族間差異(日本人とイスラエル人)で解析した(Life Science誌*1に発表)。
· 薬剤投与によるQT延長に関連するカリウムチャンネル(HERGチャンネル)の解析については、現在、関連SNPのSSCPを予定している(科研費への申請予定)。
· 心磁図QT時間計測による傷害心筋の評価 心磁図QT時間のばらつき(QT dispersion)の計測法を開発して、傷害心筋(梗塞)の評価法を確立した(Int J Card Imaging誌に発表)。今後、QT延長に関連するSNPでの評価を行う。
D公衆衛生
· 欠席
E生化学
· XRCC1蛋白と関連する蛋白質を探索中(現在その生物学的意味を検討)
F耳鼻咽喉科
· 老人性難聴とミトコンドリアDNAのSNPsとの関連
· コントロールをどうするのか?(白内障患者のなかから抽出)
G第二内科
· 受理3編、投稿中1編
· AMIにおけるマクロファージ−Toll like receptorとの関連を検討
· 心筋症におけるToll like receptorとの関連を検討
H第一内科
· 生物学的人工肝臓により劇症肝炎患者血漿を浄化する基礎的な実験を行っている.
· 人工肝臓の機械が導入されて間もないので、基礎的な実験の段階.
酸素消費とグルコース消費からある程度のボリュームを持った人工肝臓が出来たと考えている.
電顕で確認後、血漿の浄化実験に入る予定.
· 今年度英文論文 掲載2編、受領1編、投稿済み1編
I病理学第二
· 受理2編、準備中1編